[尖閣事件]沖縄現地レポート・漁場を奪われた漁民の声
尖閣諸島沖の衝突事件について、10月16日に開催する「中国の領海侵犯から尖閣諸島海域を守る沖縄県民の集い」の支援と、現地・石垣島の調査のため、東京から日本会議事務総局の数名が、14日より沖縄入りしております。
14日~15日は石垣市で、中山石垣市長と会見、また伊良皆石垣議長や仲間市議会議員はじめ石垣市議会の皆様と懇談。そして尖閣諸島沖に何度も航行している経験のある船長から実態を伺いました。
14日の中山石垣市長との会見では石垣市の「要請書」についての報告をいたしました。
先日、中山石垣市長はじめ石垣市議団数名は上京し、省庁や各党に中国の領海侵犯事件について手交した「要請書」について、「尖閣諸島海域に海上保安庁の巡視船や漁場監視船による監視体制の強化、尖閣諸島に漁民が緊急避難できる港の整備など」の申し入れを行い、当会は、その要請を受けて関係各省庁に状況質問し、回答を得ました。その回答について、石垣市に赴き市長に報告いたしました。
15日には、実際、漁船に乗って海に出ました。島の防波堤を越えて30分程沖に出ましたが、波は2メートルほどで大変荒く、何かにしっかり捕まっていないと船から落ちそうな程で、万一、海に落ちたら助からないと思いました。尖閣諸島近海では、更に波が高く3メートル以上になり、船が見えなくなると伺いました。漁民の方が、身を張って漁に出ていることを実感するとともに、尖閣諸島周辺で、海がしけた場合、避難する港の有無は生死に関わると思いました。
船長に話しを伺うと、以前は尖閣諸島近くまで漁に出ていたが、なぜかあの海域に行くと「漁の最中に、海上保安庁の臨検されて、大変面倒なので最近では行っていない」とのこと。
「尖閣近くの海域は大変良質の漁場。鰹など魚の種類も多い。もし尖閣諸島に港が出来れば、島の漁民は皆漁にいくだろう。あそこに漁にいければ、生活は変わる」と言われていました。
実は、石垣島は、生活保護を受けている人が国内で最も多いといわれている。その島の中心産業は漁であるのに、良質の漁場・尖閣諸島近海では漁はできない。さらに、台湾・中国の漁民から漁の妨害を受けているという。漁師は漁場を奪われたと言っても過言ではありません。
仲間均市議は、尖閣諸島に13回上陸されています。「自分が上陸したら10万円の罰金をとられて、(尖閣事件の)中国人船長は、石垣空港が使用できない深夜に飛行機で帰され、しかも空港使用税もガソリン代もただ。こんなおかしなことがありますか。政府は船長釈放に関わっていないというが、では誰が使用できない時間帯の空港使用を許可したのか」と述べておられました。
仲間市議には、尖閣事件について様々なお話しを伺いましたが、詳細は「日本の息吹」でご紹介しようと思っております。