【憲法】「国民の会」「都民の会」が緊急集会を開催。早期の条文化を要望

【憲法】「国民の会」「都民の会」が緊急集会を開催。早期の条文化を要望

【憲法】「国民の会」「都民の会」が緊急集会を開催。早期の条文化を要望

憲法

「美しい日本の憲法をつくる国民の会」と「美しい日本の憲法をつくる東京都民の会」は、11月27日、国会内で「憲法審査会に改正原案の作成を求める緊急集会」を開催しました。

自民党、維新の会、国民民主の党の国会議員62名(うち本人24名)、東京都下選出の地方議員、民間から230名が参加する中、憲法審査会における条文案作成作業の加速を要望しました。

昨年の通常国会以降、憲法審査会では定例日の開催が続いていますが、その一方で、改正条文案の作成までは各党間の調整が行われていません。
岸田首相は、国会で来年9月の総裁任期までの憲法改正について繰り返し言及していますが、この臨時国会の衆議院の憲法審査会は人事や海外視察の報告、自由討議と日程をほぼ消化し、会期中は2回の開催日を残すばかりとなっています。

こうしたことから、「国民の会」と「都民の会」では、現状のまま推移すれば、岸田文雄首相の自民党総裁任期中の国会発議は底実現できないとして、「具体的な改正原案の作成に向けた第一歩を踏み出す時に来ている。最早猶予はない」と要望書を作成し、出席した3党の政策担当者に要望書を提出しました。

国民の会共同代表の櫻井よしこ氏は、「岸田首相は改憲を『必ずやる』と繰り返すが、一体このスケジュール感は何か」「この段階になって条文の整理もできていない。なんで今ごろになってこういう要望をわれわれがしないといけないのか」と苦言を呈しました。

緊急集会に出席した、自民党の加藤勝信・憲法改正実現本部事務総長は、「皆さまの思いをしっかり受け止めながら一歩一歩、しかし、着実に進めさせていただきたい」と述べました。

3党に提出した要望書は以下の通りです。


[憲法審査会に改正原案の作成を求める要望書]

岸田首相は、臨時国会冒頭の所信表明演説において、全ての国会議員に向けて、憲法審査会の審議加速と条文案の取りまとめを強く促した。更に首相は自民党総裁任期となる来年9月までの国会発議・国民投票への意欲を繰り返し表明し、政府与党連絡会議の場でも与党に協力を求めた。

衆議院の憲法審査会は昨年来、定例日の開催が定着し、「緊急事態条項」や「自衛隊明記」について論点整理が重ねられてきた。自民党が安倍総裁のもと作成した条文素案に加え、日本維新の会や国民民主党も独自の憲法改正案を公表し、緊急事態条項については維新・国民民主・有志の会共同の条文案作成も進んでいる。「自衛隊明記」についても4党間で合意が形成されつつある。

しかし、今国会の憲法審査会では、条文案の具体化に向けた動きは見られず、一方的な意見陳述に終始している。

我が国周辺を見れば、中国による台湾への威嚇は顕著となり、最近では我が国尖閣諸島周辺へのブイの設置が明らかになった。北朝鮮は弾道ミサイルの発射を繰り返し、中国、ロシア、北朝鮮の連携は強化されている。また東日本大震災から十年余り、首都直下地震や南海トラフ地震が懸念されているにも関わらず、大量の瓦礫処分、食糧・燃料・医薬品などの物資の増産、住民の広域避難や大規模輸送、巨額の予算の捻出等、緊急事態に生じる課題は今なお解決されていない。

自衛隊に憲法上の地位を与え、我が国の平和と安全、国民の生命と財産を守る崇高な使命を明記するとともに、国家的危機に対応する緊急事態条項を設けることは、最優先の課題である。

憲法審査会に所属している議員は、現在の審査会の現状をどう受け止めているのだろうか。今国会会期中の審査会の定例日は残り2回であり、現状のまま推移すれば、岸田首相の総裁任期中の国会発議など到底実現できない。

ここは英断をもって、従来の自由討議による開催形態に加え、具体的な改正原案の作成に向けた第一歩を踏み出す時に来ている。最早猶予はない。国会議員各位の決断を強く要望する。

令和5年11月27日 憲法審査会に改正原案の作成を求める緊急集会

美しい日本の憲法をつくる国民の会
美しい日本の憲法をつくる東京都民の会

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