[声明]情報収集のため、海上自衛隊の中東派遣を支持します(令和2年1月31日)

[声明]情報収集のため、海上自衛隊の中東派遣を支持します(令和2年1月31日)

[声明]情報収集のため、海上自衛隊の中東派遣を支持します(令和2年1月31日)

安全保障

■情報収集のため、海上自衛隊の中東派遣を支持します
■自衛隊でなければ国民生活の生命線を護ることはできません

政府は、海上自衛隊を中東のオマーン湾周辺や北アラビア海などに派遣し、航路の安全情報を収集して民間船舶に情報提供することを決めました。
1月11日には新たな任務を持った哨戒機2機が那覇から出発、2月2日には護衛艦「たかなみ」が横須賀から出港します。
日本会議では、航路の安全確保のための自衛隊派遣は、国民生活を守るために極めて重要であると考え、このたび中東派遣を支持します。

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[声明]航行の安全確保のため自衛隊の中東派遣を支持する
令和2年年頭、イラク領内で米国とイランの軍事衝突が生じ、一気に中東での緊張が高まった。日本政府は米国、イラン、中東各国に対し緊張緩和を呼びかけている。

一方、昨年6月には、オマーン湾などでタンカーの襲撃事件が相次いだ。この中には日本向けタンカーも含まれていたが、今なお航路の情報は乏しく、中東を往来する船舶の乗組員は、不安を抱きながら同海域を航行しているのが実情である。

そのため、日本政府は航路の安全情報を収集し、民間船舶に情報提供するため、防衛省設置法の「調査研究」を根拠として、海上自衛隊の哨戒機と護衛艦の派遣を決めた。派遣にあたり、安倍総理は、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オマーンの首脳に、派遣の意義を説明し、各国から理解と賛同を得た。長年にわたる日本と中東各国との友好関係によるものである。

一部野党は中東情勢の緊張を受け、「この状況で派遣する感覚は信じられない(立憲民主党)」、「自衛隊を派遣すること自体が武力による威嚇ととらえられる(国民民主党)」、「無謀かつ危険極まりない(日本共産党)」と自衛隊派遣を批判している。

日本会議では、以下の理由から自衛隊派遣を強く支持する。

現在緊張が続くホルムズ海峡は、日本関係の民間船舶が年間3900隻、うちタンカー2600隻が航行する重要な海域である。

日本が使用する石油の9割が中東から運ばれており、石油は、ガソリン、灯油、発電などに使われ、工業、農林水産業、流通輸送など各種産業の基盤として、国民生活を支える必要不可欠の物資だ。タンカー以外の船舶も日本からは自動車、機械、電子機器、食料品、清涼飲料などを運び、石油と同じく日本の経済を支えている。

中東から運ばれる石油には代替ルートがなく、中東情勢の安定と航路の安全は、日本経済と国民生活にとって死活的に重要である。まさに日本の生命線といってよい。

自衛隊以外に、この生命線を守ることはできない。

一部野党のように、危険が想定される海域に自衛隊を派遣することは否定する一方で、民間船舶が中東を往来することについて何の対策を講じないのでは、国民の理解は得られない。

自衛隊が収集した航路の安全情報が民間船舶に提供されることにより、危機の回避につながる。さらに民間船舶の乗組員の安心感も高まる。よって、自衛隊の派遣には大きな意義があるものとして、これを支持する。

政府・国会においては、国民の生命財産を守るため、自衛隊が民間船舶を護衛するための法整備と憲法規定について議論を進め、航路の安全確保に万全を期すよう求める。

令和2年1月31日 日本会議

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