[時局情報@教育]会計検査院、教職員の不適切勤務の実態を告発
会計検査院(※)の調査で、北海道と沖縄県の公立小中学校の教職員855人(延べ人数)が、架空の研修届を提出したり、勤務時間中に教職員組合の活動をしたりしていたことがわかりました。
不適切勤務は合計4575時間、給与に換算するとおよそ940万円が既に支給されており、その三分の一は国が国庫負担しています。
会計検査院は、今月11月に公表する決算検査報告書に、文部科学省が「給与の返還措置をすべき」だとの認識を示す見込みです。
調査は、平成19年度から平成22年度までの4年間を対象として、北海道、石川、鳥取、沖縄県の約280校を抽出。なかでも北海道の約172校、沖縄の19校で不適切な勤務実態が判明しました。北海道では、夏休み期間中も出勤義務があるのに勤務していないケースが52校、延べ442人、2045時間ありました。
また警備システムを確認したところ、始業時間後に解除されたり、逆に終業時刻より前に稼動させるなど、勤務時間中に学校が無人となっているケースもあったといいます。
沖縄県では、学校の夏休み期間中の教職員の休憩時間が延長されていたり、有給を取らずに業務と関係のない「教育研究団体」の会合に参加するなど、不適切勤務は延べ208人、1183時間に及んだといいます。
※会計検査院とは……国の収入支出の決算、政府関係機関・独立行政法人等の会計、国が補助金等の財政援助を与えているものの会計などの検査を行う憲法上の独立した機関