[領土]自民党「領土に関する特命委員会」、情報発信や教育で総理に提言
12月17日、自民党の「領土に関する特命委員会」(額賀委員長)が開催され、領土・主権に関する情報発信や教育に関する提言を取りまとめた。翌18日には提言が、安倍総裁に手渡されました。
官邸では安倍総裁、額賀委員長、今津委員長代理、佐藤正久事務総長が会談しています。
提言では、冒頭で、「北方領土返還に関わる外交交渉の動きはあるものの、中国の三戦(法律戦、心理戦、世論戦)や韓国の歴史問題とのリンクに見られるように厳しさを増す」としたうえで、「我が国は中韓の挑発に乗ぜられることなく、冷静に我が国の正当性を主張してゆく」と指摘しました。
特に中・韓両国については「米国をはじめとする国際社会に対しても、自らの独善的な主張と行動を正当化しようと、これまでとは違ったレベル、手段を用いながら宣伝攻勢を強める等世論戦を展開している」として、「領土・領海・領空の保全に万全を期し、他国に不法占拠されている固有の領土(領海、領空を含む)を取り戻すことが、今を生きる世代の、子孫に対する責務である」と結論付けています。
こうした総論の認識に立った上で、各論として下記のような様々なテーマで個別の提案をしました。
○国際世論形成
・海外における情報発信拠点(大使館・領事館、日本語学校等)の態勢強化
・関係国の主張への適切・迅速な反論
・政府広報ビデオ・広報資料(フライヤー、冊子)の充実
・海外・国内のシンクタンクや研究者、海外メディア・雑誌との連携・支援強化
・NHK国際放送やラジオ、通信社を通じた発信強化・
・HPやSNS(ツイッターやフェイスブック、グーグルプラス等)の積極活用 など
○国内啓発
・教科書の領土記載事項の充実
・全体がわかる日本地図の作成・教育現場等での活用
(我が国の領域・広がり、北方領土、竹島、尖閣諸島が一目瞭然の日本地図)
・広報資料館への領土関連資料の展示・拡充 など
○ その他
・北方領土及び竹島の領土返還国民運動への政府の関与・支援強化
・中国の三戦への反論と効果的対応(力等による一方的な現状変更には屈しない姿勢) など