[ブラジルからの提言]アベノミクスと2014年
株高が起こった。日経平均株価は年間で57%上げ、16000円に達した。41年ぶりの上昇率となったと報道されている。1972年当時の株がそれ以上上がったということであり、狂騰したという表現をしても良いほどの好景気が到来したといえる。
まだアベノミクスが走り始めて1年、デフレを一応脱したようではあるが、この一年をみたら0.9%の物価上昇とか、目標2%であるから、あと一年はこの調子が続く。大企業は儲け始めたらしいが、中小企業にまでは及んでいない。サラリーマンのボーナスは、前年対比平均で3.7%あがったとか、いよいよ庶民の懐まで及び始めたらしい。
年が明けて、いろいろな経済政策が第3矢として放たれ本格的に動き出せば、4月の消費税3%の増税の吸収もスムースにいき、下半期には政策の効果が出始めるであろう。2014年年末にはインフレは2%に達し、それらが後押しすれば、その年度の経済は2013年以上の結果を国民に残すであろう。
新聞紙上では2014年の総予算が国の借金を大幅に増やすと騒いでいるが、世界一安い利息である年利0.6%で借り手が数多おり、それもほとんどが国内資金である。国はもっともっと国債を増やして国土強儘計画を推し進め、災害に強い国、便利な安全な国つくりに邁進すべきではないか。こうすれば中国のようにGDPは増え、お金の循環が良くなり、税収がうんと増える。
国防のための軍備が増えるのは、今の中国や韓国の増上慢を見ればおのずと許される。備えなければいつミサイルが飛んでくるかもしれない。自衛隊は軍隊ではないことになっているが、そんなことでは国は守れない。国と郷土を愛する優秀な大和魂を持った人たちをうんと優遇するべきである。自軍が使う必要な武器はすべて国内で生産することにすれば、これまた好景気の道を広げる。
日本の前途は、アメリカの属国でいることではない。自主独立の心構えで、国内ですべてのものが調達される状態になるのが望ましい。エネルギーの面で不安が残るので、原子力発電では世界一の技術を有する日本が、堂々と原子力の利用を宣言するのを期待したい。石油石炭ガスなど鉱物資源による発電が環境汚染を引き起こし、それによって億万の人間の生存が許されないことが分かる時が近い。日本が原子力の安全利用を達成した時、日本の未来は洋々となるのではないだろうか。
ブラジルから見た日本の2014年の初夢として、朝日がさんさんと昇ってゆく神々しい風景が瞼に写る。
ブラジル日本会議 理事長 小森 広(26/01/09)
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