[尖閣問題]尖閣諸島への主権侵害は断じて許さない!6/18石垣市民集会に561名が集う ―中国船団は一隻も尖閣海域に入ることはできず
反日・華人団体「世界華人保釣(釣魚島防衛)連盟」が、1000隻の船団を結集し尖閣諸島を奪おうと全世界に呼びかけていた6月17日を迎え、現地石垣市では市民有志が立ち上がり「豊かな漁場と海底資源を守ろう!尖閣諸島を守る集い」を開催(18日)、これに呼応して「尖閣を守れ!全国統一行動」(6月11日~19日)が全国22都府県で実施されました。
昨年9月の尖閣沖中国漁船追突事件を契機に、世界6ヶ国からなる「世界華人保釣連盟」は、沖縄返還調印40周年に当たる本年6月17日に、全世界の華人による1000隻の船団を尖閣沖に結集しようと活動を展開。東日本大震災後、その活動規模を一時縮小しましたが、6月17日が近づくにつれて香港や台湾などで尖閣諸島への出港準備が進められているとの情報が相次ぎました。
そして迎えた6月17日、40隻程の中国船団が香港の港に待機しているとの情報が伝わる中、我が国の海上保安庁艦船14隻が石垣島および尖閣諸島周辺で警戒にあたり、同じく海上自衛隊艦艇10数隻が同海域に配備されたとの情報が流されました。
このように日本政府が厳重な警戒態勢を敷いた結果、17日に尖閣諸島への進出、上陸を予定していた中国船団は一隻も、わが国領土・領海である尖閣諸島海域に入ることも、近づくこともできませんでした。
これは、昨年9月の中国漁船衝突事件以来、地元・石垣市長はじめ八重山諸島の首長、沖縄県知事などによる度重なる政府への警備活動強化の要請行動や、日本会議国会議員懇談会所属の国会議員による政府への警備体制に関する質問、全国各地の街頭や各種団体等で推進された国会請願署名活動が活発に行われきた成果によるものです。国会・地方議員、国民の「尖閣を守れ!」の声は、防衛省・海上保安庁の厳重な警戒態勢の構築となり、また中国、香港、台湾に対して強い牽制を行った外務省サイドの外交姿勢に繋がったといえます。
中国船団は、今後も出港・上陸の機会をうかがっていると予想され油断はできません。引き続いての情報の収集と警戒を続け、そして何より「断固として、尖閣諸島を守る」メッセージを国民一丸となって示し続けていくことが必要です。
以下、6月17日の中国の尖閣上陸計画を阻止した石垣市での「尖閣を守る集い」を報告いたします。
6月18日、石垣市で開催された「豊かな漁場と海洋資源を守ろう!尖閣諸島を守る集い」は、短い準備期間だったにもかかわらず異例ともいえる561名という多数の市民が結集し、立ち見が出るほどの熱気溢れる集会となりました(司会・砥板芳行石垣市議会議員)。
●石垣市長は「尖閣へ上陸し慰霊祭を行いたい」と決意表明
主催者代表挨拶に立った砂川利勝石垣市議会議員は、「石垣市は、今年1月14日を『尖閣諸島開拓の日』と制定したが、改めて世界にアピールしていかなくてはならない」と述べ、続いて中山義隆石垣市長が、「尖閣は小さな島であるが日本全体に大きな影響を及ぼす島。全国から多数の『尖閣を守る』署名を頂き、地方議員の皆さんからが多くの『石垣市長の上陸支持する』署名を頂いた。近い将来必ず尖閣へ上陸し、慰霊祭を行いたい」との強い決意を述べられました。
●金美齢氏は「石垣市民は、領土を守る最先端にいることを意識して欲しい」と激励
特別提言で評論家の金美齢氏は、「何が何でもこの集会に参加しなければならないと決意したのは、日本人として日本の領土を守る決意を皆さんと共有したかったから。石垣市は日本の最先端です。ここに住んでいる人は領土を守る最先端にいるということを意識して欲しい」と訴え、「石垣島に抑止力を持つ自衛隊が駐屯して守らなければならない」と熱を込めて語られました。
●各党より国会議員、九州各県より県議が駆けつける
集会には、各党から国会議員代表が駆けつけました。
たちあがれ日本の藤井孝男参議院議員「憲法9条さえ守っていれば日本の領土を守れるという考えではなく、主権は自分の手で守り、領土・領海を守らなければならない」と述べ、自民党の新藤義孝衆議院議員は「昨年9月の尖閣事件への政府対応の不備により、尖閣だけにとどまらず、竹島、北方領土にまで問題は拡大した」と政府の領土問題への取り組みを批判。また民主党の長尾敬衆議院議員からは、国土交通省や与党内部で、海上警察権を考える作業が開始されたことが報告されました。
また、自民党の衛藤晟一参議院議員からは、「先日、昨年9月の尖閣事件のビデオを全て見たが、そこには衝突した漁船だけでなく、領海侵犯しているたくさんの中国漁船が映し出されていた。通常のように我が国の領海で自由に漁ができるように1日も早くしなければならない」と報告がありました。
日本会議国会議員懇談会幹事長の下村博文衆議院議員は、「政府は市長等の上陸を認めて来なかったが、国会議員が上陸できるための国会決議を実現し、国政調査権を使って堂々と上陸したい。そして知事、市長、県・市議会議員が上陸できる機会をつくりたい」と挨拶がありました。
またこの集会には九州各地から38名の地方議員が駆けつけ、新垣哲司氏(自民党沖縄県連会長)、熊本県議会議員の村上寅美氏(日本会議九州地方議員連盟会長)から提言が行われ、村上熊本県議から中山石垣市長に、2690名(269議会)の「石垣市長の尖閣上陸の許可を求める地方議員署名」が手渡されました。
また自民・民主・たちあがれ日本各党代表には、主催者より「外国漁船被害救済事業」を通年実施するよう求める要請文が手渡されました。
●「尖閣諸島への主権侵害を断じて許さない!」を決議
参加者の総意として「今こそ、祖先が開拓した尖閣諸島を守るために、尖閣諸島を行政区とする石垣市の市民をはじめ日本国民が一致団結すべき時。政府に対し、尖閣諸島における漁業者の安全と、わが国の主権と国益を守る断固たる措置を講じることを強く訴えていく」として、「尖閣諸島への主権侵害を断じて許さない」「政府に対し、関連法の整備、海上保安庁の警戒監視体制の強化を図るなど強く要望する」「尖閣諸島で戦歿された方々の慰霊など、尖閣諸島を守る民間ネットワークを形成する」の3点を訴えた決議文が採択された。
最後に、参加者全員が声高らかに、「私達の先祖が開拓した、尖閣諸島を守ろう!」「尖閣諸島の豊かな漁場と海底資源を守ろう!」「日本固有の尖閣諸島を守り抜くために、頑張ろう!」と力強くシュプレヒコールが上げられた。
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●尖閣諸島を守る集い 決議文
尖閣諸島は、明治二十八年一月十四日にわが国領土に編入されて以来、私たちの父祖たちの手により開拓されてきた日本固有の領土である。戦後の一時期、米軍の管轄下にあったが、昭和四十六年の沖縄返還協定により沖縄とともにわが国に返還され、今日にいたっている。
尖閣諸島を含め多くの島々を抱えるわが国は、領土領海の面積と経済的な主権の及ぶ排他的経済水域の面積を含めると世界で六番目の広さとなる海洋国家であり、この尖閣諸島周辺海域は豊かな漁場として知られ、また石油資源や新たなエネルギー資源として注目されているメタンハイドレードなどの地下資源に恵まれ、わが国と沖縄・八重山の将来を支える「宝の海」といっても過言ではない。
しかしながら、中国の国際法を無視した一方的な尖閣諸島に対する領有権主張後、周辺海域では中国漁船による違法操業が常態化、中国公船による威示行動が行なわれるに至っている。
現在、尖閣諸島周辺海域の主権は、かろうじて守られているが、今後は、予断を許さない情勢となっている。
石垣市、石垣市議会及び、先島地域自治体で構成する「美ぎ島美しゃ市町村会」は、今年六月、政府に対し尖閣諸島海域内での漁業者の安全操業の確保について要請を行ったが、政府は、先島の住民の不安を払拭しうる対策を明確にしておらず、このままでは我が国の主権が侵害される結果を招きかねない。
尖閣諸島におけるわが国の主権が侵害されると、先島地域の安全が脅かされると同時に、海洋国家であるわが国の国益が大きく損なわれることになる。今こそ、祖先が開拓した尖閣諸島を守るために、尖閣諸島を行政区とする石垣市の市民をはじめ日本国民が一致団結すべき時である。
中国に対して、わが国が毅然として尖閣諸島の主権を守る姿勢を示すことは、東アジア及び東南アジアの平和と安定、秩序を維持する我が国の確固たる決意を示すメッセージともなる。
ここに我々は、政府に対し、尖閣諸島における漁業者の安全と、わが国の主権と国益を守る断固たる措置を講じることを要望し、以下の三点を強く訴えていく。
一、私たちは、先祖が守り築いてきた尖閣諸島への主権侵害を断じて許さない。
一、私たちは、政府に対し、尖閣諸島を守り、八重山の漁業者の安全操業を確保する為の関連法の整備、海上保安庁の警戒監視体制の強化を図るなど、速やかな対策措置を講じるよう強く要望する。
一、私たちは、先祖たちが今日まで守って来た尖閣諸島を、将来にわたって子孫に守り伝えると共に、尖閣諸島で戦歿された方々の慰霊など、尖閣諸島を守る民間ネットワークを形成する。
平成二十三年六月十八日
尖閣諸島を守る集い参加者一同